代表取締役会長 脇本 吉清
ワキ製薬株式会社
ミミズという未利用生物から社会に役立つ医薬品成分を生み出すことが最終目的です

URL

https://www.a-kusuri.co.jp/


所在地

【本社所在地】

〒635-0082 奈良県大和高田市本郷町9-17

TEL 0745-54-0999 FAX 0745-23-0133

 

【営業本部棟】

〒635-0025 奈良県大和高田市神楽3-10-15

 

【第1 広陵工場】

〒635-0814 奈良県北葛城郡広陵町南郷898

 

【第2 高田工場】

〒635-0082 奈良県大和高田市本郷町9-17

 

【第3 高田工場】

〒635-0075 奈良県大和高田市大字野口181


【京都研究開発部】

〒612-8374 京都市伏見区治部町105 番地 京都市成長産業創造センター内3F

 

【京都R&D オフィス】

〒600-8815 京都市下京区中堂寺粟田町93 KRP スタジオ棟

 

創業

1882 年2 月(会社設立 1951 年4 月)

 

資本金

3,000 万円

 

従業員数

72 名(薬剤師5 名・博士号2 名・医薬品登録販売者3 名)

 

事業内容

医薬品の製造販売(家庭配置用医薬品、OTC 用医薬品)、健康補助食品や栄養機能食品の

製造販売、機能性表示食品の製造販売、機能性成分の研究、HP 作成、動画作成、

受託セミナー(健康関連・営業・経営関連)、システム開発販売、アプリ開発販売

 

理念

〈企業理念〉

時代を超え良品を市場へ提供し続けることを通じて、従業員と社会双方の充実感と豊かさ

を満たす

〈経営理念〉

1 業務を通じて、従業員とその家族の生活を守り笑顔で安心して人生を送る基盤を築け

る職場であること

2 業務を通じて、人として成長できる職場であること

3 永続的な雇用確保のため、責任と義務をもって社業永続と発展のための利益を創出す

ること



日本における薬の発祥地でミミズと共に歴史を紡ぐ
配置薬業界や社会に貢献し人に寄り添う製薬会社

ワキ製薬株式会社

代表取締役会長 脇本 吉清


日本の薬のルーツであるとされる奈良県で、140年以上にわたって生業を営むのがワキ製薬株式会社だ。1882年に創業した同社の玄関ホールには、昭和天皇が御訪問された様子を描いた絵画や、使い込まれた薬研などが飾られており長い歴史が感じられる。今回は、4代目を務めた会長、脇本吉清氏にお話を伺った。

脇本会長が生まれたのは戦後復興期の1950年。家業を継ぐために24歳でワキ製薬に入社。

1980年代に入ると血栓を溶解するミミズ由来の酵素『ルンブロキナーゼ』を発見しマスコミも注目した。海外で実績を作り、日本に逆輸入しようと考え、韓国の大手医薬品メーカーと商談を行い、世界初のミミズ由来脳梗塞治療薬『龍心(リュウシン)』の発売まで辿り着いた。

「和漢薬は葉が医薬品に指定されていても根は食品の場合があります。ミミズも表皮は医薬品指定されているが、当社のミミズ酵素は内臓部分を使用していることを厚生労働省に認めてもらえるように何度も直談判しに行きました。そして1997年、遂に世界初のミミズの健康食品『龍心cap』の発売に辿り着いたのです」

長年に渡る努力の結果、脇本会長は医薬品製造事業を通じた社会貢献が認められ、令和4年度・厚生労働大臣賞を受賞。国からも顧客からも評価されることとなった。

順風満帆に見えるワキ製薬にも苦難の時期があった。2011年、共に歩んできた総代理店とグループ会社の離反に遭い、売上の80%とミミズ市場を失う危機を迎えた。

しかし、この離別が飛躍への転機となる。息子である真之介氏は前向きな姿勢で自社一貫生産の次世代ミミズ粉末を開発するプロジェクトを立ち上げ、他社に頼らないミミズの自社生産を目指すことにしたのだ。

無謀な挑戦と思えたが、息子の進む道を見守ろうと決め、2012年には真之介氏に会社を譲り、会長職に就任。従業員にも未熟な息子を支えてくれるように力添えを願って回った。

時代の先を行き新製品を開発している同社。その半面、江戸時代から続く配置薬にも力を注いでおり伝統産業を守ろうと尽力している。

存続が厳しい業界になりつつあり、このままでは配置薬という伝統産業が消失する懸念すらある。

脇本会長は「私にも息子にも、配置薬を残そうという想いがあります」と志を語る。

同社のキャッチコピーは『STAND BY YOU(いつもあなたのワキに)』

「ワキ製薬の名前は〝あなたのワキにおいて欲しい薬〞ですよ、という意味なのです」

人の周りに人がいるように、人の側に寄り添うワキ製薬の薬は、細長いミミズのように長く、人に寄り添い続けていくのだろう。

 

(文章一部抜粋、完全版は書籍をご覧ください)