寺尾 友宏
お茶の水セルクリニック 院長
自己治癒能力を引き出してあげることが重要です
URL
https://ochacell.com/
所在地
〒101-0062
東京都千代田区神田駿河台4-1-1 ウエルトンビル2F
TEL
0120-230-189
アクセス
・JR中央線 「御茶ノ水駅」下車 聖橋口徒歩3分
・東京メトロ 千代田線 「新御茶ノ水駅」 B2出口徒歩2分
診療科目
整形外科
設立
令和元年
診療時間
診療理念
一人でも多くの患者様に良質で負担の軽い信頼される幹細胞治療を行うこと
高齢化社会において、健康な体を維持していく一助に
お茶の水セルクリニックの寺尾友宏院長は、日本の再生医療の黎明期から携わってきたパイオニアの1人だ。開院後の約3年間で、およそ1000人の患者が訪れた。治療の実績もひざや股関節、肩など、多岐にわたる。日本国内ではまだまだ認知度が高いとは言えない再生医療。寺尾院長の下に優秀な医師が集まり、徐々に国民への周知、普及が進んでいる。将来的には標準治療の1つとして定着させる目標を掲げている。
同クリニックで行っている治療は大きく分けて2つ、「PRP(多血小板血漿)治療」と自身の幹細胞を使用する「自己脂肪由来間葉系幹細胞治療」である。PRP治療は症状の軽い人向けで、患部の変形が強い場合は幹細胞を使用するケースが多いようだ。
PRPはそれ自体に新しい組織を作る能力はなく、患部にある幹細胞に働きかけて自己治癒能力を活性化する働きがある。自身の幹細胞を使う場合よりも効果は薄れるが日帰り治療が可能で、スケジュールの立て込んでいる多忙な患者には適している。「PRPは治療薬の入った“薬袋”のようなものです。中の薬を使い切ったら効かなくなる。PRPが細胞に働きかけて、その細胞が仕事するという仕組みです。元々、身体の中にある代謝のメカニズムで、ほかの細胞たちと一緒に仕事をするわけです」
一方、自己脂肪由来間葉系幹細胞を使った治療は、患者自身の脂肪から採取した細胞を培養し、患部へ注入する。麻酔して針でごく少量(0.2ml)の脂肪を採取。それをクリニックに隣接する「CPC」(細胞培養加工室)で培養し、患者の患部へ注入するという治療方法だ。細胞の培養に時間がかかる点はデメリットだが、PRPよりも当然効果は高くなる。PRPと幹細胞治療は患者の症状と都合により使い分けている。「自由診療のため治療費も高くなりがちです。比較的敷居の低いPRPは再生医療の入り口、導入部として使う場合もあります」
血管の周辺に多く存在するという幹細胞。腱の端や関節の表面など、治りにくい部分には元々幹細胞が少ない。CPCで培養し凝縮した幹細胞を患部へ注入することでより効果を高める狙いがある。「条件をどんどん整えていき、本来の治癒能力が発揮できる状態を作ってやるのが、当院のやっていることです。人の身体は本当に良くできています。自己治癒能力を引き出してあげることが重要です」と寺尾院長は語る。
高齢化社会を迎えている日本において、健康な体を維持していくことは大切な要素になってきた。いわゆる“健康寿命”を伸ばす観点からも、再生医療の活躍の場がまだまだ広がる可能性を秘めている。(文章一部抜粋、完全版は書籍をご覧ください)