赤木 重典
京丹後市立久美浜病院 院長
「最期まで口から食べる」「最期までお風呂に入る」を保証しています
京丹後市立久美浜病院

URL

https://www.city.kyotango.lg.jp
/kumihama_hospital/index.html


所在地

〒629-3403

京都府京丹後市久美浜町161


TEL

0772-82-1500


FAX

0772-82-1504


アクセス

・JR久美浜駅より徒歩10分


診療科目

内科、外科、整形外科、小児科、眼科、泌尿器科、皮膚科、耳鼻咽喉科、心療内科、精神科、歯科、歯科口腔外科、リハビリテーション科、麻酔科、小児外科、小児歯科、糖尿病内科


病床数

一般病床 110床(内ICU 4床)、療養病床 60床


診療時間

<月~金> 7:30~11:00、12:00~14:00、16:00~18:00
<休診日> 日・祝


診療理念
笑顔と心のこもった良心的な医療

地域に密着したぬくもりのある確かな医療

保健・医療・福祉を一体化した包括医療

医療を核とした地域づくりを続けて40年
寄り添い“ささえきる”『まちづくり』に取り組む病院

京丹後市久美浜病院の前身となる国保久美浜病院は、京都府訪問看護等住宅ケアモデル事業の第1号に指定され、訪問看護事業専門委員会を設置した。モデル事業終了後も、地域ケア会議として月に1度開催を続け、およそ30年になる。


現在京丹後市全域に広がっている200円バス。そのモデルになった久美浜町営バスは、久美浜町内の高齢者に通院や外出の機会を保証するべく、この会議で発案されたものだ。高齢者の生活には欠かせない便利な存在となった。


介護保険制度開始に合わせた療養病棟60床の新設も、この会議からの要望で実現した。その後市町村合併に伴い、2004年、名称が現在の京丹後市立久美浜病院に変更となる。


昨今デイサービスや通所リハビリテーションが広がり、訪問入浴サービスを利用する人が少なくなってきた。「最期までお風呂に入る」ことを目指していた赤木院長は、社会福祉法人と協力して社会福祉協議会から車両を譲り受けて活動を強化。努力の甲斐あって、訪問入浴サービスは再度広がりを見せている。


「久しぶりにお風呂に入った高齢者は、気持ちが良くてなかなか湯船から出ようとされないほど喜んでいただいています」


2019年には小児外科と小児歯科を標榜。学童外来として小児歯科の夜間対応も始めた。少子化の中で未来ある子ども達のために、小児分野に力を入れている。


京丹後市の長寿者は年々増加しており、2022年3月末には100歳以上が131人で、そのうち39人が久美浜町在住。久美浜町の人口は約9000人であることから、全国的に非常に高い割合であることが分かる。「最期までお風呂に入る」と共に、「最期まで口から食べる」を支援し続けた結果ではないだろうか、と赤木院長は語る。


口腔ケアと摂食嚥下機能訓練にも力を注いでおり、誤嚥性肺炎での入院期間が激減した。その後、京丹後市口腔総合保健センターが院内に開設。昨今注目されている医科・歯科連携を同院は進化させており、病気の予防や、入院期間の短縮につながっている。


「久美浜病院を60歳で定年退職した看護師は、75歳まで臨時職員として勤めた後、特別養護老人ホームへ再就職しました。82歳の現在も現役で活躍し、自身が入居したいと思える施設づくりに取り組んでいます」
これからの超高齢社会を生き抜くためには、健康寿命を意識した「生涯現役」という形もあるのだろう。


2015年、地域の仲間を代表して第43回医療功労賞を受賞し、天皇皇后両陛下に拝謁した赤木院長。皇后陛下からいただいた「これからも地域の方々のために頑張ってくださいね」との励ましの言葉を胸に、今後も地域住民の方々のために挑戦し続ける。(文章一部抜粋、完全版は書籍をご覧ください)