姫野 一成
豊田えいせい病院 理事長・院長
心のふれあいを大切にして高齢者の医療・介護に専念してきました
URL
https://keiseikai.org/
所在地
〒438‐0838
静岡県磐田市小立野102
TEL
0538-34-6110
FAX
0538-37-7529
アクセス
・JR豊田駅より車で約5分
・東名高速浜松I.C.出口より車で約10分
・JR磐田駅より 遠鉄バス 中の町磐田線「郷社裏バス停」より徒歩3分
設立
平成12年
診療科目
内科、呼吸器内科、脳神経外科、消化器内科、皮膚科、整形外科、リハビリテーション科
総病床数
180床
地域包括ケア病床60床、回復期リハビリテーション病床60床、医療療養病床60床
診療時間
診療理念
創意、誠意、熱意
地域の患者を着実に受け止められる病院を目指す
豊田えいせい病院は2000年に開設された。回復期のリハビリテーションやFUSと呼ばれる脳外科の集束超音波治療など、異なる科目の施設を充実させていき、9つの施設を数える大きなグループにまで成長している。しかし、原点である“かかりつけ医”の精神は失っていない。
「当病院は元々のルーツである開業医からの歴史が続いています。父親が始めたものですが、地域の患者さんを最後まで診て手助けするという姿勢の延長線上にあるのが現在の当院です」と姫野院長は語る。
地域医療を充実させるという考えから生まれた専門科目の1つが、脳外科分野のFUS(集束超音波)治療だ。いわゆる「ふるえ外来」で、病院のレベルアップの一環として、2020年4月から治療を開始した。始めてようやく2年が経過したところだが、治療事例はすでに100を超えている。地元・静岡県では豊田えいせい病院が初めて導入した。原因がよく分からない「本態性振戦」という、ふるえの軽減を図る治療である。
従来の治療法では、開頭手術で脳に電極をつなぐという手法が主流だが、脳を傷つけるリスクがある。FUSでは開頭はせずに、超音波を使用して脳の特定部位を治療する方法だ。患者の身体に与える負担も軽くなる。
豊田えいせい病院のキーワードは、「病院家庭医、コミュニティホスピタル」。地域に根差した病院として、さらにその機能をレベルアップしていくという姿勢は揺るぎないものだ。姫野院長からは、地域医療を担う病院の運営に対しての強い矜持が感じられる。
コロナ禍の影響で2021年1月下旬に発生した院内クラスターを乗り越えた経験も、院長の固い決意を象徴しているようだ。クラスターは終息までに約1カ月かかったが、「この地域の人たちを受け入れる」という固い決意に基づいた方針だった。結果的にこの経験は吉に転じた。地域のほかの病院との信頼関係が強くなるきっかけになった。
医療法人社団「恵成会」では、三原則である「創意、誠意、熱意」を基礎にして、「心のふれあいを大切にして高齢者の医療・介護に専念」する事が大きな方針だ。「在宅で患者を診る、地域で患者を支える、患者の家族が満足するような医療を提供する。私たちができることは目の前にいる患者さんに精一杯尽くすこと。患者さんに対して責任をもつことだと思っています」
「かかりつけ医から積み上げてきて、コミュニティホスピタルを目指している例も珍しいと思います」と姫野院長。これからもその飽くなき探求心で、病院の質向上を目指す。
(文章一部抜粋、完全版は書籍をご覧ください)